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乙女ゲームのモブ悪役転生
バッドエンドで犯されそうになっているヒロインを反射的に助けたら、片時も離してくれなくなった
著者:ななよ廻る イラスト:Mitsuki
「傍に居て……」と泣いて縋ってくるヒロインから逃げられない。
気が付いたら、そこは見知らぬ西洋風の部屋にいた。
目の前では白いドレスを着た美しい少女が泣きじゃくり、ベッドの上で醜悪な男に組み敷かれていた。
鎖に繋がれて、囚われの少女が犯されそうになっている。
「たす、けて……」
大粒の涙を流す少女に助けを求められ、無意識に体が動いていた。
傍にあった短剣を握りしめ、少女を襲う男を突き刺す。
何度も、何度も。
我に返ったときには男は事切れ、人を殺した事実に絶望する。
膝から崩れ落ちて吐く俺を、少女は慰めようと手を伸ばし健気に笑う。
そんな少女の顔を見て、俺はあることに気づいて意識が遠くなる。
――どうして現実に乙女ゲーのヒロインが?
薄れゆく意識の中、瞳の裏には花のように笑うメインヒロインのゲームスチルが浮かび上がっていた。
【電子書籍限定SS】『庭園を掃除して、花を見る約束をする』を収録!
※この作品は小説投稿サイト『カクヨム』にて掲載している小説を、電子書籍用に加筆修正したものとなります。
発売日:2025年5月13日
定価:本体454円+税
出版:個人
レーベル:ななよ廻る文庫
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